如水の気配り

天才肌の人は気配りをしないといったイメージが個人的には強いのですが、如水は気配りにおいても一流の人だったようです。 部下がなにか失敗をしでかすとしこたま叱りつけはするものの、その場で簡単な用事を言いつけ主従関係が壊れていないことを暗に伝えたといいます。 また「得手、不得手」や「想口、不想口(あいくち・相性の事)」といった言葉を口にし、 部下ひとりびとりの人間性をよく把握して「適材適所」に細かく気を配り、「上下の相性」にも注意を払ったといわれています。 しかし隠居後は部下たちにひどく冷ややかな態度で臨みます。 この態度を不審に思った長政が諌めようとすると「それはお前の為じゃ!乱心などではないわ」と言ったと伝えられています。

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