延寿王院

-太宰府市宰府-
 


 
西鉄太宰府駅から天満宮の参道を進み突き当たるとそこに延寿王院があります。ここには幕末の「七卿落ち」の内、五卿が長州より移り3年ほど滞在しました。五卿滞在中には、土佐の中岡慎太郎、長州の高杉晋作、薩摩の西郷隆盛の他、維新の名だたる志士たちが訪れています。月形洗蔵ら筑前勤皇党はこの延寿王院で、これらの志士たちと図り「薩長同盟構想」を展開して行ったと思われます。
延寿王院の門に向って左手には「七卿落ち」の碑、右手には「飛梅伝説」の元となった道真公の歌碑が建てられています。現在の延寿王院は太宰府天満宮の社家、西高辻家の住居となっています。
 
 
 
  
左から七卿落ちの碑延寿王院の門道真公の歌碑なります。

 
 
 

 
【樟の巨樹】
この樟は文化財天神の森五十二本のうちの老樹の一樹で、二,〇〇〇年以上の樹齢を保つ巨樹であります。この樟は応永の古図(五〇〇年~六〇〇年前)にも記された老木であります。
くすの木千年 さらに
今年の若草なり
荻原井泉水

太宰府ライオンズクラブ
「樟の巨樹」の立札より

この「樟の巨樹」は「一の鳥居」をくぐったすぐ右手にあります。 根元付近には洞穴ともいえる程の巨大な穴があり、樹齢を垣間見ることができます。 「延寿王院」を訪れた幕末の志士たちもこの「樟の巨樹」を一度は見上げたことでしょう。
 



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