【記想録】秀吉の手紙
「内々の御状うけ給候。いまにはじめざると申ながら、御懇のだん、ぜひにはおよばず候。其方のぎは、我等おととの小一郎め、どぶぜんに心やすく存候間、なに事をみなみな申とも、其方ぢきだんをもつて、せじ御さばきあるべく候。此國においては、せじよからば、御両人の御ちさうのやうに申なき候まま、其方も御ゆだんとてはいかが候間、御たいくつなく、せじ御心がけにて御ちさうあるべく候。御状の趣一々心ゑ存じ候。
七月二十三日 ちくぜん
小くわん参る 御返事」
貝原益軒/黒田家譜 […本文へ]